※写真、シャチのアース(名古屋港管理組合提供):読売新聞より
■名港水族館、シャチ「アース」購入へ 無償レンタルやめ、4億8000万円で
名古屋港水族館(名古屋市港区)は2017年度、鴨川シーワールド(鴨シー)=千葉県=から無償貸与されてきた国内唯一の雄のシャチ「アース」(8歳)を4億8000万円で購入し、トレーニングを幅広く公開する。水族館を運営する名古屋港管理組合(管理者・大村秀章愛知県知事)が、3月定例議会に関連予算案を提出する。
館では現在、2012年度から年間使用料4,900万円の5年契約(2017年まで)で鴨シーから貸与されているステラ(推定31歳)と、館所有で子のリン(4歳)のいずれも雌2頭を飼育。2015年12月に5年間の無償貸与で来館し、体長4.6m、体重1.5トンに育ったアースの譲渡を鴨シーに要請した。
これまで、トレーニングは鴨シーとの取り決めで小規模なプールで実施してきた。購入後の夏休み前から館の責任で、全長60mのメインプールで公開する。名古屋港金城ふ頭に今年4月に開業するテーマパーク「レゴランド・ジャパン」との相乗効果で一帯の集客力向上を狙う。
ただ、5億円近い高額の購入費用は議論を呼びそうだ。館では、2010年6月に和歌山県太地町から5億円で買った雌の「ナミ」(推定28歳)が大量の石を誤飲して内臓機能低下で7カ月後に死んだ。2015年に日本動物園水族館協会が鯨類の飼育に慎重な国際世論に押され、太地町の追い込み漁で捕獲された野生のイルカの入手断念を決めている。
高い知能を持ち、変化に敏感なシャチのストレスへの配慮も課題だ。関係者によると、館は鴨シーから指導を受け、シャチをメインプールへ移動する時に負担を感じない対策を蓄積したとしている。
※2017年1月27日の中日新聞より
※備考:
・ステラ(アイスランド出身・推定31歳)、鴨シーから5年有料貸与契約(2012~2017年まで)
・リン(4歳)、ステラの5女、名古屋港水族館生まれ
・アース(8歳)、鴨シーにいるラビーの長男、鴨シー生まれ、鴨シーから5年間の無償貸与(2015~2010年まで)→購入予定に変更
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アースの気持ちを聞いてみたいです。