※新施設内に展示された「バシロサウルス」の化石。20メートル前後の全身骨格が残っているものが多く残されている。(AP Photo/Thomas Hartwell)
エジプト、カイロから150kmほどの砂漠にある「ワディ・イル・ヒタン」(“クジラの谷”の意)。約4千万年前に棲息したクジラの祖先「バシロサウルス」の化石が大量に発見され、発見されたままの姿で露天展示されていることでエジプト観光屈指の人気スポットになっている。太古の姿が想像できる事が人気で、ユネスコの世界遺産にも登録されている。
エジプト政府は見学者に、より詳細な情報を提供するため、新たに展示施設をオープンした。度重なる内紛で遠のいた観光客にアピールする目的も込められている。(2016年1月16日 6:00)
※産経フォトより
※参考:the Valley of the Whales, Wadi Al-Hitan:dailymail
※産経フォトより
※参考:the Valley of the Whales, Wadi Al-Hitan:dailymail
■バシロサウルス(Basilosaurus)について
※バシロサウルス(Basilosaurus)の復元図:wikipediaより
クジラの祖先、シャチの祖先で、約4,000万~約3,400万年前(新生代始新世後期)の温暖な海に生息していた原始的クジラ類である。原クジラ亜目バシロサウルス科バシロサウルス亜科に分類される。バシロサウルス科は原クジラ類として最末期の科であり、バシロサウルス属はその一つである。現生クジラ類とは異なり、ヘビの様に長い体が最大の特徴。遠泳能力は無く、浅い海に暮らしていたと見られる。
(注)これは、哺乳類です。ちなみに、モササウルスは爬虫類で、生息していた時代が異なります。