プラスチックの微粒子、マイクロビーズ 日本近海の魚の体内から発見される

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■微小ビーズ、海で魚の体内に…洗顔料の研磨剤
(2016年4月2日読売新聞)

 日本近海で魚の体内や海水から、洗顔料や歯磨き粉、ボディーソープなどの研磨剤として使われたプラスチックの微粒子「マイクロビーズ」が相次いで発見されたことが、環境省や東京農工大の調査で分かった。
 微細なプラスチックには海中の有害物質を大量に吸着する性質があることから、同省は今後、調査地点を増やし、詳しい実態把握を進める方針だ。

<消化管から発見>

 高田秀重・東京農工大教授(環境化学)の研究グループが昨年7月、横浜市の東京湾で釣ったカタクチイワシ64匹を調べたところ、12匹の消化管から1個ずつ、マイクロビーズが出てきた。東京都の京浜運河でも、目の細かい調査用の網を引くと、海中から複数のビーズが見つかったという。
※読売新聞より

■日本化粧品連合会がマイクロビーズの自主規制を開始
(2016年3月31日)
 本日、日本プラスチック工業連盟の事務局の方から以下の情報をいただきました。「日本化粧品連合会(粧工連)が、3/17付けで粧工連の会長名で、『洗い流しのスクラブ製品におけるマイクロプラスチックビーズの使用中止に向け、速やかに対応を図られること』をお願いする旨の文書を、参加会員(約1,100社)に発信した」。日本の業界が自主規制の方向に動いたということです。
東京湾 マイクロビーズ
※写真、東京湾海水中から検出されたマイクロビーズ:pelletwatchより

 マイクロビーズは東京湾の海水中(図:東京湾の海水中から検出されたマイクロビーズ;撮影:西部裕一郎氏)、魚(カタクチイワシ)中からも検出されており、それらは洗顔剤等に配合されているマイクロビーズに由来すると考えられます。マイクロビーズは意図的に製品に配合しているので、それが無くなる方向に動き始めたことはマイクロプラスチック汚染の低減にとって、重要です。しかし、海水中でも魚の中でも大多数(9割以上)はプラスチック製品の破片なので、マイクロビーズ自主規制ははじめの一歩だと思います。プラスチックごみの発生抑制がいよいよ重要になってきました。
※pelletwatchより

マイクロプラスチック
※マイクロプラスチックって何だ?(高田秀重氏、東京農工大学 農学部 環境資源科学科)PDF資料より

※参考
マイクロプラスチックとは、
 微小なプラスチック粒子、多種多様な消費者製品を生産するための前段階の原料(ペレットまたはナードルと呼ばれる)として間接的に使用するために生産される。マイクロビーズとも呼ばれる。(wikipedia)

海に漂う“見えないゴミ” ~マイクロプラスチックの脅威~NHK クローズアップ現代HP(2015年10月29日放送内容)

■マイクロビーズの表記について

・表示よりも先に、製品にスクラブや歯磨き粉の「粒々」、スクラブを使っているかをみていく必要あり。

・製品の成分表示に、「マイクロビーズ」、「ポリエチレン」、「ポリエチレン末」、「コポリマー」、「含水ケイ酸(美白ビーズ)」、「ポリプロピレン」、「メタクリル酸メチルクロスポリマー」などは特に注意。

 ニューヨーク州司法長官オフィスの発表では、マイクロビーズの製品成分表示では「ポリエチレン」や「ポリプロピレン」と記載されている。
※粧工連傘下会員用情報提供システムより

※詳細は、環境汚染の微細プラスチック「マイクロビーズ」の実態 佐々木奎一氏のブログをご覧下さい。(ブログ名:ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一)

※関連記事:世界が販売禁止に乗り出す、マイクロビーズ つぶつぶ入り洗顔料・歯磨き粉の何が危険なのか ITmediaより 

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