アメリカ海軍用に海中版GPSの実用化に向けて開発開始

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POSYDON

※画像、海中版GPS「POSYDON」の実用イメージ図、Undersea navigation and positioning system development to begin for U.S. Navy. Cre

BAE Systems: 海中版GPS「POSYDON」を開発・米海軍へ提供へ
 BAE Systemsは2016年7月16日、海中においても正確な位置情報を取得可能な新測位システム「Positioning System for Deep Ocean Navigation (POSYDON)」を開発し、米海軍向けに実用システムの開発を開始したことを発表した。

 現在、潜水艦は、浮上中はGPSの信号を受信することで正確な位置情報を取得することはできるが、GPS信号は海中までは届かないため、海中を航行中は、正確な位置情報の取得が困難になるという問題を抱えていた。また、潜水艦が洋上に浮上した場合においても敵国が本格的な対潜水艦作戦を展開した場合、GPSの妨害電波により洋上においてもGPS信号を取得することはできなくなり、潜水航法の基本となる慣性航法も使用できなるなる恐れが生じていた。

 今回、BAE Systemsが開発を行ったPOSYDONは、遠距離の海中を航行中の潜水艦でも取得可能な音響信号を発信可能なブイを配置することで、複数のブイから取得した音響信号の差分を求めることで、潜水艦の正確な現在位置を取得しようといいうものとなる。

 各ブイは水面上に設置されたアンテナを利用してGPS信号を取得することで、ブイの正確な現在位置を補正することできるため、この方法の場合、いわばGPS信号を音波に変換することで、海中で使用することを可能にしたことと同じとなる。

 POSYDONの開発にあたっては、BAE Systemsの主導の元で、University of Washington、Massachusetts Institute of Technology、そしてUniversity of Texas at Austinの研究チームが協力を行った。

※元の英文記事(2016年5月16日): BAE Systems
※Business Newslineより(日本語)

■⇓BAE Systems社のツイッター



■⇓ニュース誌The Atlanticのツイッター


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