伊東沖に約12kmの海上 全長20m 衝突したクジラか 高速船がクジラと衝突 伊豆大島沖

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クジラ 衝突
※ANNnewsCHより

 2016年2月6日、伊豆大島沖で高速ジェット船がクジラと衝突し、航行できなくなりました。 午前8時50分ごろ、東海汽船所有の高速ジェット船「セブンアイランド友」が伊豆大島­の北西13キロの海上でクジラと衝突しました。
(ANNnewsCHより)

■クジラ、すさまじい衝撃…船傾き2階に客避難

(2016年2月7日 7時26分読売新聞より)

 伊豆大島(東京都大島町)沖で6日午前に起きた、東海汽船の高速船とクジラの衝突事故で、同日午後、救助艇に移乗した乗客が次々と伊東港(静岡県伊東市)に上陸した。

 「衝撃の後、海面は血に染まった」。予期せぬ厳冬の海上衝突と、船内への浸水。乗客は沈没をおそれながらも、冷静に救助を待ったという。

 伊東港に上陸した乗客は、衝突時の緊迫した船内の様子を語った。

 静岡県藤枝市の会社員(61)は妻(72)と旅行で大島へ向かう途中、事故にあった。「眠っていたら、車が衝突したような感じがして目が覚めた。『マッコウクジラに衝突した。沈没のおそれはない』という船内放送があった」と事故を振り返った。

 妻も「外を見ていたらいきなりバーンという音がしてエンジンが止まった。船が傾き、1階が浸水したとして、自分がいた2階に乗客が逃げてきた。気分が悪くなり、海上保安庁の船に乗せてもらった。車がガーンとぶつかるようなきつい衝撃だった」と衝突時のすさまじさを語った。

 「本当だったら今夜は伊豆大島の宿にいたはずで、レンタカーも予約していたのに残念。怖い思いをしたので高速船には二度と乗りたくない」と、妻は話した。

 船内では、乗組員から乗客に対して救命胴衣を着けるよう指示があり、その後、随時状況報告があったため、乗客は落ち着いて行動していたという。

 下田海上保安部などによると、高速船は6日朝、大島に向け熱海港を出港。島の北西約13キロでクジラと衝突し、浸水と機関故障などで航行不能になった。乗客69人のうち7人が船酔いとなり、巡視艇が伊東港に急送した。男性乗員2人が壁に頭をぶつけるなどした。

 高速船は伊東港沖に引航され、午後4時前、乗客は救助艇に分乗して上陸。高速船は東京港に引航された。海保の航空機が周辺海域で捜索を行ったところ、全長約20メートルのクジラとみられる漂流死骸を発見した。

 伊豆・三津シーパラダイス(静岡県沼津市)によると、周辺海域にはマッコウクジラなど多種類のクジラが生息。成長すると20メートルを超えるため、特定は困難という。

 東海汽船によると、周辺海域ではこの約10年間、クジラが原因とみられる衝突事故が2件発生。速度を落とした運航と、シートベルトの着用を徹底していた。

 2004年6月の高速船の事故では、乗客10人が重軽傷を負った。06年12月には熱海港を出港した高速船が事故にあった。同社の担当者は「水中を泳ぎ、浮上してくるクジラの回避は困難。海保を含め今後の対応を協議したい」と話す。

<船 速度落としていた>

 下田海保の伊藤嘉規よしき警備救難課専門官は「乗客から『クジラが急浮上した』という船内放送があったと聞いた。前にも同じようなことがあり、クジラなどがいる場所であることは船も把握していた。船は速度を落として運航していた」と述べた。

 その上で、「相手はクジラなので、人為的ミスとして刑事責任を問えるかどうか判断が必要」と、慎重に捜査する意向を示した。また、乗客の救助にあたり、伊東港の民間船舶が協力したことに謝意を示した。

 (2016年2月7日 7時26分)
※読売新聞より 

※関連記事:クジラと衝突 熱海発大島行き高速船 伊東沖で海保が救助中 2016年2月6日
※関連記事:高速船衝突 クジラ出血で海面赤く 伊東港にえい航 毎日新聞 yahooニュースより 2016年2月6日20:27配信

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