水族館 もぐらんぴあ 三陸の海を再現 震災で全壊 4月に営業再開予定 久慈 岩手 毎日新聞より

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再建されるもぐらんぴあの外観
※写真:再建されるもぐらんぴあの外観(もぐらんぴあ・まちなか水族館facebook 2016年2月1日より

 東日本大震災で全壊した久慈市の水族館「もぐらんぴあ」が昨年末に復旧し、4月の営業再開を予定している。展示するアオウミガメやミズクラゲなどを搬入する準備も着々と進んでおり、市の担当者は「支援してくれた全国の方に来てほしい」と意気込む。


 薄暗いトンネルの中、大きな水槽にライトが当たると、水とともに光がきれいに揺れた。市観光交流課の中野創一郎主任は「新たに設置したこの水槽なら、地元の魚を泳がせて三陸の海を再現できる」と胸を張る。


 同市沿岸部にある国家石油備蓄基地の作業用トンネルに建設されたもぐらんぴあは、1994年に全国初の地下水族科学館として開業。さまざまな生き物が頭上を泳ぐトンネル水槽で人気を集めたが、2011年の震災で施設全体が津波にのまれ、飼育生物の大半が犠牲になった。


 市は国の災害復旧事業費などを利用して施設の再建を始めると同時に、JR久慈駅前の空きビルで「まちなか水族館」をオープン。東京海洋大客員准教授のさかなクンや各地の水族館から魚類の提供を受け、小さな水槽で展示を続けてきた。


 再建した施設は、地下1階、地上5階建て。大小40の水槽で約200種、3000匹の生き物を展示する。トンネル水槽には、津波被害を生き抜き、今は青森県の水族館に避難している人気者のアオウミガメも戻ってくる。NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」で有名になった海女さんやダイバーが、水槽で潜る演出もあるという。


 入場料は震災前と同じ大人700円、子ども300円。問い合わせは同課(電話0194・52・2123)。
(2016年2月3日地方版)
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