シャチのラン 担架で移動時の様子 国内唯一の雄シャチのアース、雌のランと交換…8時間かけ輸送 2015年12月10日 18時08分

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ラン
※名古屋港水族館で輸送のためコンテナに収容される、シャチのランの様子(鴨川シーワールド提供)

 名古屋港水族館(名古屋市港区、日登弘館長)と鴨川シーワールド(千葉県鴨川市、荒井一利館長)は9日、繁殖のために両館のシャチ1頭ずつを交換輸送したと発表した。


 名古屋から輸送された雌シャチは、来年中に国内初の人工授精を行う予定。


 交換したのは、名古屋の雌「ラン」(9歳)と、鴨川の雄「アース」(7歳)。国内で飼育されているシャチは2館の計7頭でいずれも血縁関係にあり、繁殖が難しい状況にある。4年前に鴨川から名古屋に移ってきたランが成獣になったため、繁殖設備の整った鴨川に戻ることになった。ランは来年中に、アメリカの雄の精液で人工授精が行われる。


 アースは現在国内唯一の雄で、体長4メートル30、体重1・3トン。雄シャチは10歳くらいで成獣となり、体長9メートル、体重6トンまで成長するといい、日登館長は「雄でしか見られない成長の過程を大勢の人に見に来てもらいたい」と語った。


 搬出は7日午後にランを担架でつり上げてコンテナに移す作業から始まり、陸路で翌日未明に鴨川に到着した後、アースを輸送した。いずれも移動に片道約8時間かかったが、体調に問題はないという。


 アースが展示用プールに入る時期は未定だが、この日、予定よりも早く来館者から見える予備プールに移り、思いがけない「お披露目」となった。「弱虫」(荒井館長)というアースだが、すぐに祖母「ステラ」(推定29歳)、おば「リン」(3歳)と一緒に泳ぐ姿もみられ、歓声が上がっていた。岡崎市の男性(50)は「おてんばなランがいなくなるのは寂しいけど、アースはここの仲間になじんで、のびのびと育ってほしい」と話していた。
※読売新聞より

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