※写真=サメの身をさいの目状に切る参加者
上越市下正善寺の正善寺工房で2015年12月4日、上越地方の正月料理として食べられる「サメの煮こごり」作り体験教室が開かれた。12人が参加した。
サメにはアンモニア成分が多く、腐りにくいことなどから、昔から山間部に暮らす人々の貴重なタンパク源として重宝されてきたという。
上越では、年末に友人や近隣住民とともにサメの頭を購入し、煮こごりを作って正月に食べる慣習がある。そのため、同施設では毎年12月に、調理方法を教えるため体験教室を開催している。
この日は、市内の鮮魚店で胴体部分を15キロ購入。ハサミで切り分け、20センチほどの大きさにして湯通した。皮の表面のざらざらした部分を指でこするなどして取り除き、身を1センチ角に切った。参加者はサメの硬い皮に苦戦していたが、丁寧に包丁を入れて切り分けていった。
その後、一部を持ち帰り用に保存し、残った身をショウガとともに煮込んで、しょうゆや砂糖などで味付けした。固まるまで6時間ほどかかるということで、出来上がったものは見本として各自持ち帰り、自宅で調理に励むという。
同市中央4の女性(60)は「慣れてくるとサメも切りやすくて、楽しかった。自宅でも挑戦したい」と話していた。