ハイテク駆使でサメ撃退へ=出没増えて住民「泳げない」-豪 2015年10月5日

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シドニー サメ
※サメ出没で遊泳禁止になったオーストラリアの海辺=2月9日、東部ニューサウスウェールズ州バリナ郊外(EPA=時事)

 【シドニー時事】オーストラリア東部のニューサウスウェールズ州政府はサメをビーチから遠ざけるため、ソナー(水中音波探知機)や電磁波などハイテクを駆使した対策試験に乗り出す。サメ出没でビーチが遊泳禁止になったり、サーファーらが襲撃されたりするトラブルが頻発。夏を迎える中、住民から「安心して泳げない」と危惧する声が上がっていた。州内で今年13件のサメ襲撃が報告され、昨年の3件から急増。今年2月には邦人サーファーが死亡する事故も起きた。専門家は、海水温上昇やサメ生息数の増加、マリンスポーツ人口増加で「人とサメの遭遇が増えている」と警告する。観光業への悪影響も懸念される。
 州政府は知恵を借りようと、各国からサメ研究者約70人を招き、シドニーで9月末、会議を開催した。(1)ブイ搭載のソナーでサメを検知(2)人工合成したサメ死臭散布(3)電磁波で撃退-など斬新な提案があった。一方で、監視員が双眼鏡で警戒する従来の手法が効果的との指摘もあった。
 ベアード州首相は、有効な撃退策を探し出すため「早期に導入試験に取り組む」と約束。ただ、凶暴とされるホオジロザメは絶滅が危惧され、捕殺処分は選択肢から除外した。一部のビーチで導入したサメ防護網も、別の魚を捕獲する恐れがあり、設置拡大には消極的だ。(2015/10/05-14:40)
※ 時事ドットコムより
※関連記事:[FT]オーストラリア、サメ撃退技術に力 襲撃増加で 2015年10月2日は、こちらの記事ページです。
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