隠れたり光ったりするこの新種のサメを専門家はこう呼ぶ 忍者ランタンシャーク GIZMODO JAPANより 2016年1月28日

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Etmopterus benchleyi Ninja Lanternshark
※サメの新種「ニンジャ」、英語でNinja Lanternshark、(学名:Etmopterus benchleyi)

 実物はちょっとグロい…
学名はEtmopterus benchleyiであるこのサメ。黒い体、深海を隠れるように泳ぎ、おまけに光を発する能力まで持っているということから研究者たちの間で付けられたニックネームが「忍者ランタンシャーク」!

アメコミに出てくる怪物みたいな名前ですよね…低予算な着ぐるみがポテポテと歩いているところしか想像できません…

ランタン(lantern)は「ちょうちん」という意味なので全部訳すと「忍者ちょうちんザメ」ですかね。

忍者ちょうちんザメがおー。

もともとこのサメが深海から陸にあげられたのは2010年のこと。捕獲したスミソニアン熱帯研究所の研究者たちも「どーも他の種類とは微妙に違ってるっぽい。」ということで太平洋サメ研究センターとカリフォルニア科学アカデミーに行くことに。

何年も検査をし、知られている他の種類のサメと比べた結果、二つの研究施設は年末にOcean Science Foundationの科学誌に動物の形態について発表しました。そこで正式にこの忍者ランタンシャークが新種であるとされたんですね。

ランタンシャーク自体は他にもたくさん存在しており、37種類が認められています。小型で深海を好むため忍者のように闇に潜んでいるように見えるんですね。また体の側面、背骨に沿った部分、そしてヒレの近くなどで発光を行うことができるそうです。なぜこの部分で光るのか理由はわかっていません。光ることでメスを誘惑しているのか、獲物を引き寄せているのか、それとも捕食者から見つからないように自分自身の影を消すためなのか、群れをつくりやすくするためなのか、色んな可能性があるとのこと。

他のランタンシャークに多く見られる横腹の模様がなく、また他のランタンシャークに比べて光が少ないことが新種であると認める大きな理由だったとか。あんまり目立ちたくない性格なのかもしれません…だから研究者たちも”忍者”ランタンシャークってニックネームを付けたんですね。

太平洋で泳いだりサーフィンをしたりする人は新種のサメと聞くと怖いかもしれませんがご安心を。大きい物でも45cm程度だそうです。

学名が「Etmopterus benchleyi」と聞いてもしかして…と思ったアナタはかなりの映画通!映画「ジョーズ」の原作者であるPeter Benchley氏への学者からのオマージュとして付けられた名前だそうです。

source: Etmopterus benchleyi n. sp., a new lanternshark (Squaliformes:Etmopteridae) from the central eastern Pacific Ocean
Esther Inglis-Arkell – Gizmodo US[原文
(塚本 紺氏)
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