近海はえ縄漁 集団操業16~18年度も 気仙沼 河北新報 2015年11月26日

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ヨシキリザメ
※参考写真:2015年8月12日、カニ漁の籠に頭を突っ込んだ状態で引き上げられた、ヨシキリザメ=苫小牧漁協提供、この写真の記事はこちらです。

  宮城県気仙沼市内の水産関係団体などでつくる気仙沼地域漁業復興プロジェクト協議会は、近海マグロはえ縄漁業の維持を目指し、2012年4月~15年4月に取り組んだ集団操業の継続などを盛り込んだ復興計画書をまとめた。老朽化した漁船を更新するため、参加社による共同体での新船建造を視野に入れる。

 12月中に水産庁の中央協議会の審査を受ける見通し。採択されれば事業主体の気仙沼遠洋漁協(同市)が「がんばる漁業復興支援事業」の助成を受けて16~18年度に取り組む。
 近海はえ縄漁船はサメやメカジキなどを一年を通じて気仙沼漁港に水揚げしている。東日本大震災後に同事業の助成を受けて集団操業による経営効率化に取り組んだが、フカヒレの原料となるヨシキリザメの価格低迷で、1隻平均で年5000万円の赤字を計上。事業終了後に数隻が稼働をやめ、はえ縄船のさらなる減少が危ぶまれている。
 今回は漁協所属12隻のうち8隻(6社)が参加する。一層の経営効率化を図るほか、水揚げ金を一元管理して余剰金を積み立てる「プール制」を導入。7隻は船齢20年を超えていることから、事業後に参加社が生産組合を設けて余剰金を原資に代船建造を計画する。
 24日に開かれた会合で計画書が報告され、出席者から「気仙沼に近海はえ縄漁は不可欠」との声が相次いだ。漁協の斎藤徹夫組合長は「何とか漁業を継続させる覚悟だ」と強調した。
※河北新報より

※関連記事:気仙沼の近海はえ縄船団復活へ 集団操業に再挑戦 サメ漁守る 経営統合も視野 宮城 毎日新聞 2016年1月19日

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