※写真:Berry Head Coastguard
イギリス南部のブリックハムで、スプラット(ニシンの仲間の小魚)漁で、巨大オナガザメが捕獲されました。SNSにて、この珍しいサメの写真が2015年10月21日公開されましたが、絶滅の危機にあるこのサメが死んで捕獲されたことに批判のコメントが多く寄せられ、捕獲した漁師は偶然捕獲してしまったという弁明をしています。
※ heraldexpressより
■ オナガザメ
ネズミザメ目オナガザメ科に属するサメ。全世界の熱帯から温帯、また亜寒帯海域まで広く分布する。全長の半分を占める長い尾鰭により、他のサメと見間違えることはない。大型になり、最大全長は3m〜7mを超えるものまである。肉食性で、長い尾鰭を鞭のようにしならせて海面を叩いてイワシなどの小魚や頭足類、甲殻類を水面に近いところに寄せ集め、群れごと一気に捕食するといわれている。尾鰭は獲物を叩いて弱らせて捕食するためにも使われるとされる。複数の個体で共同して水面を叩き、魚群を追い詰めて捕食する、という行動が漁業者を通じて複数例目撃されている、と文献に書かれていることがあるが、学術的に確認された例はない。多くのサメ類と同様、成熟に時間がかかり、生む仔の数も少ない。ゆえに急激な個体数の減少は、種の絶滅につながる危険がある。広大な海洋に生息する生き物ゆえ、その個体数を把握するのは容易でないが、漁獲等により確実に数を減らしているものと思われる。
※2013/07/12 に公開 オナガザメ