※写真、飼育係の福本氏に歯を磨いてもらうシャチのリン:中日新聞より
■歯磨きはシャチにも大切 名港水族館で8日披露
名古屋港水族館(名古屋市港区)で、間もなく四歳になるシャチのリンが虫歯予防に一役買う。日本歯科医師会が語呂合わせで定めた「いい歯の日」に合わせ八日、公開トレーニングで歯磨きを披露する。さあ、みんなもリンに負けずに歯を磨こう-。
飼育係の福本洋平さん(38)が歯ブラシを見せると、リンが口を開けて鋭い歯をのぞかせた。ブラシも歯磨き粉も人間用の市販のもの。大きく開けた口を福本さんに委ねる姿は心地よさそうだ。水族館のシャチは朝、夕の歯磨きを欠かさない。虫歯になることはほとんどなく、サバやホッケなど餌の魚は丸のみするが捕まえるときなどに歯を使う。すり減って神経を痛めると重大な病気につながる恐れがあり、液体のフッ素もかけ、歯を強化している。
リンは水族館生まれで、生えそろった一歳ごろから続けている。初めて見るものは警戒するため、当初は歯ブラシを鼻先に当てるなどして、徐々に慣らしていった。今では福本さんが「楽しく磨かせてくれる」と話すほど、スムーズにできるようになった。
八日の公開トレーニングは、正午と午後二時三十分の二回。普段も歯磨きを見学することはできるが、今回はいい歯の日に合わせ、初めてトレーニングの中で披露することにした。
四歳の誕生日となる十三日は、先着百人にリンの缶バッジをプレゼントするほか、リンが描かれたトートバッグがもらえるじゃんけん大会などが開催される。
(立石智保氏)
※2016年11月8日の中日新聞より
※関連記事:シャチのリン 誕生日のイベント情報 名古屋港水族館