※ジンベエザメ:のとじま水族館HPより
■ジンベエザメクラブ通信No.8
石川県にある、のとじま水族館より ジンベエザメクラブ通信 2016年7月29日受信
<内容>
いよいよ梅雨も明け夏らしく暑くなってきました。
こちら、能登島でも熱帯夜になる日も増えてきました。
さて皆様ご存じだとは思いますが当ジンベエザメ館のジンベエザメたちは地元石川県の海で定置網に迷い込み保護された個体たちです。海の水温が高くなってくる7月~10月に保護される例が見られます。多い年で10例近くの報告を頂く時もあれば、少ない年で1例だけの時もあります。
なぜこれほどの差がでるのでしょう?
さて、定置網という漁法は毎年ほぼ同じ場所に同じ大きさの網を仕掛けて行います。そのためジンベエザメがそこまで泳いでこないと迷い込むことはありません。
広大な海の中で網に迷い込む確率が高いか、低いかということですが単純に考えると日本海側に回遊してくる数が多いか、少ないかということだと思います。
解明はされていませんが日本海に回遊してくるジンベエザメは赤道付近の熱帯地方から海流に乗って北上してくると考えられています。九州に差し掛かったところで右へ進むか、左に進むかの違いで日本海側に入ってくると思われます。そこで日本海側を選ぶ理由がなんであるかがキーポイントとなります。
これまでの傾向では春から夏にかけての海水温の上昇が早く、高い年ほど保護例が多いような気がしています。
暖かいところで分布してるとされているだけに妥当だと思われますが、あまりにも水温が高くなると餌となるプランクトンや小魚がいなくなってしまいます。
この時期の日本近海の海水温の変動をみると太平洋側が一足早く水温が上昇し最高水温も高くなります。餌がいなくなってしまうと飢え死にしてしまいますので餌を求めて日本海に入ってくるのでは?と、個人的には考えています。
今年は上昇が早かったものの、まだ高すぎるほど水温が上がっていないので保護の報告は少なくなると予想していますが果たして結果はどうなることでしょうか?皆様も予想してみては(^_^;)
ヤブネ
以上です。
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