実際に開発が進んでいる サメ型ドローン

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ゴーストスイマー
※米海軍が公開した水中無人機「ゴーストスイマー(GhostSwimmer)」の画像(2014年12月11日撮影)。
(c)AFP/HANDOUT/US NAVY/MC3 EDWARD GUTTIERREZ III 

■【2014年12月16日 AFP】米海軍はこのたび、バージニア(Virginia)州バージニアビーチ(Virginia Beach)にあるリトルクリーク・フォートストーリー統合遠征軍基地(Joint Expeditionary Base Little Creek – Fort Story)で、水中無人機「ゴーストスイマー(GhostSwimmer)」の航行試験を行い、その時の画像を公開した。

「ゴーストスイマー」は、動物の姿を模倣した水中無人機の有用性を検証するプロジェクト「サイレント・ニモ(Silent NEMO)」の一環として、米海軍指導部の急速改革室(Chief of Naval Operations Rapid Innovation Cell、CRIC)が開発した。(c)AFP

■実際に米海軍では“サメ型ドローン”の開発が行なわれているというから驚きだ。2014年末、米海軍がバージニア州バージニアビーチにある「リトルクリーク・フォートストーリー統合遠征軍基地」で航行試験を行なったの機体が水中無人機「ゴーストスイマー(GhostSwimmer)」だ。以前からこの水中無人機の開発は知られていたが、今回は試験航行の様子を撮影した動画が公開されたのだ。

 このゴーストスイマーは、各種の動物の姿を模倣した無人機を開発するプロジェクト「サイレント・ニモ(Silent NEMO)」の一環として、海軍新技術迅速導入部(CRIC:Chief of Naval Operations Rapid Innovation Cell)が開発。当初はマグロ型のドローンを作製していたが、背ビレの形状がサメに似てきてしまい、結果的にサメ型ドローンになったようだ。
 全長5フィート(約152cm)、重量100ポンド(約45kg)と、もともとはマグロ型であったためそれほど大きくないが、スクリューなどはなく魚のように尾ビレを振って前進し、回転音がないため静粛性が高く発見され難い。潜航可能深度は10インチ(約25cm)から300フィート(約91m)だ。
 ゴーストスイマーの設計を行なった「ボストン・エンジニアリング」先端技術部のマイケル・ルフォ氏は「このゴーストスイマーは兵員を多く割くことなく米海軍の様々なタイプの作戦行動を可能にします」と語り、これによって作戦の幅が広がり、人員を浪費することなく情報収集や偵察活動を行なえる装備として画期的な無人機であることをニュース情報サイト「Smash」の記事で力説している。

 また、米海軍戦闘開発部(NWDC:Navy Warfare Development Command)イノベーション部門部長のジム・ロウパー大尉は「このプロジェクトを通じて海軍内の若い才能に大きな夢を持たせ、実行に移す後押しになることを望んでおり、このゴーストスイマーのような無人機をすべての艦隊に配備し現場のベテラン軍人と協働させることで21世紀の米海軍のリーダーシップを保っていきたい」と語っている。「グローバルホーク」や「RQ-1 プレデター」などの軍事用無人航空機の運用実績では米空軍が一歩先んじている感があるが、これから水中無人機を含めた米海軍も本格的にドローン部隊を設立することになるのだろうか。文/仲田しんじ氏
※Yahooニュース@DIMEより

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