※写真、Image © Veronica Veltman
※2016/05/06 にアップロード
2016年5月6日のEARTH TOUCHニュースによると、先週末、南アフリカ東部の海岸で、ジンベエザメの子どもが打ち上げられ、居合わせた人達が救出にあたったそうです。
Jon Goetsch氏は、南アフリカのキャノン・ロックス(宿泊施設)のバルコニーから、ジンベエザメが打ち上げられる1時間前に、それを発見していました。
ジンベエザメに何かトラブルが起こっていると思い、彼は海岸に急行し、彼の12歳の息子と一緒に海に入り、波間で救出し始めました。岩場からジンベエザメを下ろすのに約1時間、入江に放すのに約45分かかりました。
ジンベエザメは、海で一番大きい魚で、まだ子どもでしたが、4mもあり、救出は至難の技でした。
Jon Goetsch氏や彼の家族、10代のCalista de Wilzen氏を含めたその場に居た人達が救出に協力しました。
みんなが疲れ果てていた時、ある15歳ぐらいの少女が、服を着たままジンベエザメ救出の手伝いにやって来ました。彼女はサメの尾ビレで突き飛ばされながらも、懸命に諦めず救出した結果、ジンベエザメを無事海へ帰すことが出来ました。
彼女は誰だか分かりませんが、まさしくこの日のヒロインでした。
何時間も救出にあたっていた人達は、ジンベエザメの小さな歯のような皮膚によって、火傷の様な怪我を負いました。ジンベエザメの場合、この皮膚は最も厚いところで10cmにもなります。
しかし、Jon Goetsch氏はこの怪我には価値があるといいます。ダイビングではいつもジンベエザメと泳いでみたいと思っていました。しかし今は、一緒に泳ぎ、救出まで出来ました。それによって怪我を負いましたが、我々は誇らしく幸せな思いです。
南アフリカ海兵隊員、the South Africa Marine Rehabilitation Education Centre (SAMREC) のボランティアであるVeronica Veltman氏によると、今回のジンベエザメの座礁は、1~2日前にあった記録的強風による悪天候と寒流による水温低下が原因ではないかということです。
世界中のいろいろな場所、例えば、エクアドルやオーストラリアなどの海岸で、ジンベエザメの座礁は記録されていますが、大部分のこれらの事象の要因は、まだ未成魚で、彼らは、水温と強い波に影響を受けやすいためだと思われます。
ジンベエザメの研究を行う海洋生物学者サイモン・ピアス博士(Dr. Simon Pierce)によると、ジンベエザメは、表面の水温が摂氏22度未満(華氏71.6度)だと動きが緩慢になるのだそうです。
(2016年5月6日のEARTH TOUCH記事翻訳)
※EARTH TOUCHより
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