※2016/12/01 に公開、Mark G Mediaより、音楽有り
アメリカ、カリフォルニア州ダナポイント(Dana Point)沖には、コククジラが移動した後、それを追って、シャチの巨大な群れを観察できるシーズンがやってきます。
2016年11月30日には、50頭以上のシャチの群れが確認されました。この群れは、カナダブリティッシュコロンビア州の方から移動してきて、1月から南カリフォルニア沖に生息していましたが、コククジラが現れた時期とほぼ同時に入れ替わるようにやってきます。
11月29日から30日の朝に、多くのコククジラは、北極の餌場から子育てのためにメキシコに移動するためにこの場所にやって来たようです。
そして、そのコククジラの群れを追って、シャチの群れが南カリフォルニアによく立ち寄るのです。彼等は、体が大きく一般的に小家族単位で移動し、コククジラの仔クジラなど、主に海洋哺乳類を捕食します。他に捕食しているものについては、マグロ・アカマンボウ・外洋の魚ということです。
GrindTVの取材によると、30日に目撃されたシャチの中に、スクープフィン(Scoopfin)という愛称が付けられたオスのシャチが8~10年ぶりに確認されたそうです。スクープフィン(Scoopfin)については、現在は成体で、カナダ、ブリティッシュコロンビア州と南カリフォルニアで記録されています。
※画像、1990年代撮影されたシャチ、スクープフィン(Scoopfin):Courtesy of Ryan Lawler/Newport Coastal Adventure
1992年のカリフォルニアの最初の記録によると、この沖合のシャチ達は、モントレー湾に現れたときには、北部の海域の深海に生息している大型のオンデンザメを捕食しているということですが、彼等はいつも沖合遥か遠くにいるため、詳しい生態などについてはあまりよく分かっていません。
シャチ達は日没に見られたのを最後に、カリフォルニア州南部の島サンタ・カタリナ島へ向かったようです。
※アメリカ、カリフォルニア州ダナポイント(Dana Point)とサンタ・カタリナ島(Santa Catalina Island)の場所
(2016年12月1日grindtv記事翻訳)
■参考:オンデンザメについて
北太平洋の温帯から寒帯海域、日本、バハ・カリフォルニア(メキシコ)からベーリング海にかけて分布。生息水深帯は、海表面~2,000 m付近まで。
※関連記事:【続編】シャチの巨大な群れの後をつけてみた アメリカ
※関連記事:ザトウクジラの大群現る 南アフリカ